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Three chords and a cloud of dust ...

BUMP

B00003IE42Bump
Bump
Gear Fab Records 2000-02-15

by G-Tools
年初、今年はさすがのデトロイトロックもネタ切れするのではないかと危惧したが、なんと掘り甲斐のあるエリアだろう。今年もリイシューは幾つかあったし、うろうろ探せばマイナーながらもアルバムを残しているバンドはまだ存在する。

このBUMPもその一つ。1970年の唯一作で、このGearFab盤はオリジナルアルバムの9曲に加え1969年のシングル2曲が収められている。
デトロイトで1969年に結成されたバンドで、折々デトロイトらしいヘヴィさは感じるが全体的にオルガンが中心の構成でポップでサイケデリック色が強い。オルガン担当が大半の曲を書いているのでさもありなんと思う。頭の中をチカチカと飛び回るオルガンの音、どこかまったりとした空気、オリジナリティと言えばオリジナリティなのだが不思議な曲が多くて最初は戸惑ったが、後半にシリアスでドラマティックな曲が続き、そこから気持が入りやすくなった。
繰り返し聴いていくうちに不器用で実直な感じを受けるドラムやヴォーカルが好ましく思えて来たり、大袈裟なオルガンの演奏と意外に親しみやすい曲調がクセになってきたりと、すでにかなりハマっている。
聴く人を選ぶところもあるがなかなかの好盤。

  1. 2010/10/31(日) 17:59:06|
  2. Detroit/Michigan
  3. | コメント:0

NOAH

noah
Bob Seger度の低さにアレッ?と思う1枚。

1969年にリリースされたThe Bob Seger Systemの2ndアルバム「Noah」。ジャケ裏に‘1stアルバムはトリオだった。このアルバムでは5人になった’みたいなことが書いてある通り、「Ramblin' Gamblin' Man」では一曲だけ参加していたオルガン担当が正式メンバーになり、さらにはシンガーソングライターのTom Nemeが加わっている。

このTom Neme、リードヴォーカル・リードギター・リズムギターそして作曲とみごとにBobと役割がかぶる。ボートラ4曲をのぞく10曲はBobが書き歌う「Noah」で始まり「Death Row」で終わるのだが、トータルではTomが作った曲の方が多く、Bobが歌う曲よりも他の人が歌う曲の方が多い。
Wikiによれば当時契約していたCapitolの意向でこういう形になったようなのだが、もちろんBobの望むところではなかった。Bobは長年リイシューを許可しなかったため正式にCD化されることもなかった。たしかにこのアルバムジャケットでこの中身はないだろ、と思う。

Tomは歌もうまいしポップ感覚のある聴きやすい曲を書いているものの当然のことながら‘Bob Segerのファンキーさとは違うよね’という感じ。Bobの渋い歌声に一度ハマると何とも物足りなく。
さんざんTomの曲と歌を聴いた最後に「Ramblin' Gamblin' Man」制作時のセッションから持ち越されたという「Death Row」を聴くとキターッ!と血が沸き立つ。このアルバムの中では異質といってもいい曲だが、ヘヴィでサイケでBobの激しいシャウトも聴けて大満足。とにかくテンションが高くてドキドキする。

翌年リリースされた「Mongrel」にはTomの姿はなく再びBob中心の形に戻ることになる。
「Noah」とはなんだったのかと思ってしまうが、この時代はまだ契約バンドの意思を尊重するようなレーベルはほとんどなかったのだろう。Bob Segerはこれで消えることなくキャリアを積み重ねていき、現在誰もがこの作品を聴くことができるわけである。

  1. 2010/10/29(金) 23:50:41|
  2. Detroit/Michigan
  3. | コメント:0

JULIUS VICTOR



Julius Victorの「from the nest」。
1969年にニューヨークでレコーディング。
プロデューサーが有名ジャズピアニストのAhmad Jamalだったと解説が付いている。
生憎このJamalなる人は知らなかったが、80歳の今も現役らしい。すばらしい。

たしかにジャジーな曲調が目立つ。
メンバーにオルガンとピアノ担当がいて、これがうるさいくらい前面に出ている。
このあたりのアレンジがJamalのこだわりどころなのか。
もろジャズアレンジ!な間奏が長尺で入る曲もあり知的でアーティスティックな印象を受ける。
ギターはファズが効いているし、ジャンルでいえばヘヴィサイケか。

このバンド、一部でミシガン州出身という説があるものの、このアルバムには‘おそらく’NYエリア出身とあって音的にもデトロイトよりはニューヨーク的であるとは思う。
最初聴いた時は全体的に暗くピンと来なかった。
二度目にはヴォーカルのグルーヴのある歌声が渋く、前半は軽快に後半ドラマティックに展開していくという構成もなかなかおもしろく次第に引き込まれた。
全曲ドラムのEngstromが書いている。

見ての通りジャケットアートがミステリアスでかっこいいのだが、中のメンバー写真がいただけない。
メンバー4人むさくるしい長髪・ヒゲで裸なのはまぁいいとして、べたべたした液体みたいなものと白いものにまみれ(割れた卵?)さらにワラみたいな枯れ草がべたべたにくっついている。
どうも私にはこれがキモチワルイ。
なにかしらの意味があるのかもしれないけれど音楽性やジャケットとはかけ離れている気がする。

  1. 2010/10/26(火) 20:41:05|
  2. Garage/Psychedelic
  3. | コメント:0

TIN HOUSE



フロリダ出身のブルース・ロック・バンドの唯一作。1970年リリース。
トリオ編成でベースがヴォーカルを兼任。
ギタリストのFloyd Radfordは10代の頃からその才能が注目されていたようで、後にJohnny Winterのバンドにリズムギターで参加。
このアルバムはRick Derringerがプロデュース、Edgar Winterもストリングス等で2曲に参加と、Winterファミリーが大きくバックアップしている。
直接的な参加はなかったものの関係者の名前の中にはJohnny Winterの名前も見える。
ツアーも一緒にやったらしく、1970年8月にはデトロイトのGrande BallroomにJohnny WinterとともにTin Houseも出演した。

なんといってもいい曲が揃っているところがすばらしい。
軽快なギターリフもかっこよく、マイナー展開の曲などは哀愁漂い一度聴くと忘れられない。
ブルースが根底にあり、もちろんJohnny Winterの影響を感じる曲もあるが、ブルース特有の泥臭さのようなものはなく聴きやすい。
そんな中にも若さゆえの青臭さのようなものも感じられて、その青さが胸に迫るのだ。

ただテクニックがある程度あることと曲のクオリティも高いこともあって、若いわりにはきれいにまとまり過ぎている印象はある。
トリオ編成には音の厚さの不足を補うに余りある音のぶつかり合いを期待してしまうのだが、そういったエネルギーとエネルギーがぶつかり合って高まり合って生まれる衝撃、というところまでは至っていない。
もっとハジケさせてあげればよかったのに、とRick Derringerに言いたくなる。

※後日追記。
たぶんもう一人のギタリストがFloyd Radford。
この動画好きだなぁ。


  1. 2010/10/23(土) 21:40:08|
  2. American Hard
  3. | コメント:0

制作中止

イライジャ・ウッド主演のIggy Pop自伝映画が制作中止になったらしい。
やっぱり、という感じ。

2007年頃に話題になった記憶があって、その後思い出すたびに調べてたけど情報がまるでなかったので、これはお蔵入りかなと思ってた。
そして数日前に、Iggy自身が映画にストップをかけたという記事が出回った。
プロモーション活動への参加依頼が嫌だったとのこと。
さらにIggyは「他人が俺らのストーリーを語る時期じゃない」と発言したらしい。
作るとなったら自分だけのことではなく一緒にやってきた人全員の話になるからだという。
‘バンド’という形にこだわり続けてきた彼らしい言葉だ。
そして、それは今のバンド活動が充実している証拠のように感じる。

Rock関係の映画は毎年のように公開されている。
これから先、一本くらいはIggyの映画がこの世に残されてもいいのではないかと思う。
消費される映画ではなく、人の心に残る映画を。

  1. 2010/10/20(水) 23:14:00|
  2. Iggy Pop/The Stooges
  3. | コメント:4

WHERE YOU GONNA GO ?

B001J66JJKWhere You Gonna Go?
Various
Cicadelic 2008-10-16

by G-Tools
‘MOTOR CITY GARAGE BANDS 1965-1969’とサブタイトルが着いている通り、花のMid-Sixtiesに活動したデトロイトエリアのガレージバンドを集めたコンピレーションアルバム。

Nuggetsを始めとするガレージ・コンピレーション常連のThe Unrelated Segmentsを筆頭に、The Tidal Waves、The Boys、The Quintette Plus、The Unknowns、The District Six、The Couriers、The Lykes of Usを収録。それぞれのバンドが複数曲収録されている分バンド数は少ないが各バンドの雰囲気をつかみやすい。

どのバンドもいかにも60年代のガレージバンドという感じでそれぞれ味はあるもののどうも個性に乏しい。その中で印象に残るのはやはりThe Unrelated Segments。歌も演奏も荒削りで素人っぽいが爆発力があり聴く人を引き付け昂揚感を誘う魅力がある。それにすべてオリジナル曲というところが頑固そうで良い。声の高いヴォーカルが特徴的。
The Unrelated Segmentsはローカルとはいえ一時はかなりの人気バンドだったようだがGrande Ballroomが盛況となる時代にはデトロイト周辺のrock venueのポスターにはほとんど名前を見かけない。1969年の‘Detroit Pop Festival’にはMC5、SRC、The Amboy Dukesなどの顔ぶれの中にThe Unrelated Segmentsも登場する。
src poster見えにくいが左下に名前がある
メンバー4人中3人が眼鏡クンのThe Lykes of Usの高校生が作ったとは思えない美しい曲も印象的。

1. The Boys - How Do You Do With Me?
2. The Quintette Plus - Grits And Grease
3. The Unknown - Night Walkin'
4. The Tidal Waves - Farmer John
5. The Tidal Waves - She Left Me All Alone
6. The Tidal Waves - I Don't Need Love
7. The Tidal Waves - Big Boy Pete
8. The Tidal Waves - Action! (Speaks Louder Than Words)
9. The Tidal Waves - She's My Woman
10. The District Six - 7 And 7 Is
11. The District Six - East Side Story
12. The Couriers - I Couldn't Care Less
13. The Couriers - Just Tell Me
14. The District Six - Remember
15. The Lykes Of Us - 7:30 Said
16. The Lykes Of Us - Tell Me Why Your Light Shines
17. The Unrelated Segments - Story Of My Life
18. The Unrelated Segments - It's Unfair
19. The Unrelated Segments - Where You Gonna Go?
20. The Unrelated Segments - It's Gonna Rain
21. The Unrelated Segments - Cry Cry Cry
22. The Unrelated Segments - Hey Love
23. The Unrelated Segments - There's Gonna Be A Change
24. The Unrelated Segments - Story Of My Life
25. The Lykes Of Us - I'll Sing You A Love Song
26. The Lykes Of Us - 7:30 Said
  1. 2010/10/14(木) 21:34:28|
  2. Detroit/Michigan
  3. | コメント:0

BORED

中古レコード・CD市へ。勧進元の名前を見て掘り出し物は期待していなかった。案の定の内容だったが一枚だけ嬉しいCDがあった。

bored
Destroy All Monstersの「Bored」。かつてDAMのシングルレコードをリリースしていたイギリスのCherry Redが1991年にそのシングル収録曲をまとめたコンピレーション・アルバムを出した。それがこれ。
シングルになった曲は私がすでに持っているアルバムに入っているものと同じ音源なのだが、最後に未発表曲が一曲だけ入っている。今回の購入はこれ目的。聴いてみたらNiagaraのヴォーカルではなく野郎達で歌っている。メインヴォーカルはRon Asheton?Michael Davis?ノリノリのロックンロールで確かにNiagaraが歌うタイプの曲ではないものの、Niagaraも曲作りに参加していて聴いていると楽しくなってくる一曲。

1978年に自主レーベルであるIDBIから最初のシングルをリリース。「Bored/You're Gonna Die」
Niagaraによるジャケット・ワーク。
dam1
セカンド・シングル「November22,1963/Meet The Creeper」1979年。
dam2-1
Cherry Redからはメンバーが並んだ平凡なジャケットに変更してリリースされた。
そして同年にもう1枚Cherry Redから。「What Do I Get?/Nobody Knows」
dam3

Niagaraの音源を集めた3枚組CD「Beyond The Pale」に収録の「Little Boyfriend」はまだ聴いたことがないが、実は私が持っている写真集に付いていたピクチャー・レコードに収録されていたりする。そうなると一緒に入っている「Rocking The Cradle」も聴いていないことになる。
しかし、こうして見るとDAMの曲は少ない。ほぼ聴いたと思っていいのかもしれない。

  1. 2010/10/11(月) 17:57:06|
  2. Detroit/Michigan
  3. | コメント:0

KENNETH ANGER

実験映画と言われるジャンルはあまり興味はないがケネス・アンガーはわりと好きで、近年は動画サイトで作品を見て満足していた。
先日Velvet Undergroundを聴きながら「ケネス・アンガーの映画に合いそう」とふと思ったことでケネス・アンガー作品の音楽について調べたら、やっぱりロックが関わっていた。
「Lucifer Rising」の音楽担当が当初ジミー・ペイジだったのに曲作りがなかなか進まなかったために他の人に変えられたことやミック・ジャガーが音楽で関わった作品があることはファンには有名な話らしい。

ケネス・アンガーやジミー・ペイジは神秘家・魔術師のアレイスター・クロウリーのフォロワーだったと言われている。
ロックミュージシャンの間で黒魔術が流行ったという話はよく目にするし、ジミー・ペイジだけでなくビートルズ、デヴィッド・ボウイ、オジー・オズボーン、アイアン・メイデンといった大物もかつてはアレイスター・クロウリーの影響を受けていた。
もちろんロックミュージシャンだけではなく多くのアーティストや若者が彼の思想や著作に刺激を受けたようだ。

ケネス・アンガーの映画はオカルトな味もさることながらアヴァンギャルドな映像美が魅力。
サイケデリックでパンクな印象すら受ける。
いろいろ見ているうちに夢中になり、いてもたってもいられなくなってDVDを注文してしまった。
現在は入手が難しいようだが執念で見つけた。
まだ到着していないが、これをきっかけに‘なぜかDVD化されていない’映画に対する不満が再燃しそうだ。
mlc
マジック・ランタン・サイクル。リージョン2のUK盤。
Amazonで取り扱っているのはリージョン1のみ。

  1. 2010/10/05(火) 21:48:16|
  2. Rockな日常?
  3. | コメント:0

プロフィール

正親町さるる

Author:正親町さるる
IGGY POPや1960~70年代のアメリカ・ミシガン州のROCKが大好きです。
USガレージ・パンク、ガレージ・サイケにもハマってます。
ミュージシャンやROCKをテーマにした切り絵も描いてます。

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